virtuosity of lip service: あるメンヘラ男子の京都旅行について
去年、ある高校三年生の男子が、家出して京都に向かった。彼は、メンヘラだった。あまり美しくはなかったが、感性豊かであり、知性にも恵まれていた。それが彼にナルシストたることを許していた。美しさとは別に、愛嬌のある顔立ちであったので、彼は多くの人に親しまれた。彼が大げさに悲しんで見せると、多くの人が慰めた。しかし彼がいくら慰められたところで、彼の抱える問題それ自体は解決する様子を見せなかった。むしろ問題は悪化の一途をたどっていた。ある日ついに彼と彼の両親の軋轢は頂点に達したようだった。彼は激昂するような悲哀にくれるような、その両方であるような言葉を残して、西へと旅立った。
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